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介護にかかわる寄与分の計算方法

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2024年1月19日

1 介護の日数に応じて計算される

被相続人が病気や高齢により独りで生活ができない場合に、子どもがその世話をしたというケースも多いかと思います。

このようなケースは、相続人の介護がなければ介護サービスや老人ホームの費用が必要になるところ、介護によりその支払いをせずに済んだとして、寄与分として認められ、受け取る財産が多くなる可能性があります。

介護に従事したことにおける寄与分の計算方法は、介護日数に応じて計算されることが多いです。

その場合の具体的な計算式としては「看護報酬額×日数×裁量割合」が用いられます。

2 看護報酬額の算定

看護報酬額の算定には、介護保険における「介護報酬基準」が用いられることが多くなっています。

「介護報酬基準」では、要支援1~2、要介護1~5の7段階に分け、介護サービスの内容等により報酬を定めています。

なお、要介護認定がされていない場合でも、寄与分が認められるケースがあります。

こういったケースでは、被相続人の状況から要介護度を推測して「介護報酬基準を利用するといくらなのか」を基準にすることもあります。

また、介護を相続人で分担して行っていた場合には、行った介護時間の割合で介護報酬を分けるといった計算がなされます。

3 裁量割合により減額される

介護に従事したことによる寄与分が認められたとしても、介護報酬基準などに基づく報酬相当額がそのまま認められるというわけではありません。

介護報酬基準は、家政婦協会等の介護機関に支払う金額であるため、実際に介護をした人が受け取る金額はこれより少なくなります。

また、介護報酬基準に基づく報酬は、看護・介護の資格を持つプロに支払われる金額であり、資格のない親族が行う介護については介護の内容も異なってきます。

加えて、親族は扶養義務を負っているため、扶養義務を超えた分の介護が寄与分となります。

そのため、実際には50%~80%の裁量割合がかけられるケースが多くなります。

4 寄与分についてご相談ください

寄与分の計算はあまり馴染みがないという方がほとんどかと思いますので、分からないこと等がありましたら私たちにご相談ください。

私たちは、相続に関するご相談は原則無料で受け付けています。

寄与分として認められるか自分では判断が難しいという場合も、一度ご相談いただければと思います。

専門家がお話をお伺いしてご説明いたします。

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